<   2018年 01月 ( 5 )   > この月の画像一覧

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晴れた!


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トーチャンが玄関前から
台所の窓まで覆っていた雪を飛ばしてくれる。
屋根には雪がまだ残っているので
私は見張り番をしながら
バアのソリの道をゆるやかなスロープにする。
汗びっしょり。


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遠くの屋根に人がいる。
1階の屋根の雪を下ろしているのだ。
今朝はムラ中、「雪かたし」。
あちこちから除雪機の音が響く。


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お隣さんまでカンジキで踏みながら道を作っている。
冬はおちおち留守にできない。
自分の家だけでなく、ほかの人に迷惑をかけるからだ。


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予報では曇りのち雪だった。
思いがけない青空に嬉しくてたまらない。
光はまだごくやわらかく頼りなげだが
ありがたくていつまでも浴びていたい。
久しぶりのお天道様。
ありがとう。



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by kotoko_s | 2018-01-28 10:07 | ある日 | Comments(12)

「冬の薔薇」

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東京方面の大雪が過ぎたら、今度は日本海側で降りだした。
ここしばらく降らなくて大助かりだったが
昨日から降り止まず昼前までで70センチ余りの積雪。
もちろん、すでに60センチは積もった上である。
東京の大混乱をテレビで見ながら、バアが
「いいわい、まんべんなく降るのは」と言うのもお許し願いたい。



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廊下のガラスは、上のほうだけ雪囲いをしていない。
そこから覗く外の世界。
暗い。


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「イヤだなあ。やめるかなあ」とさんざん悩んだ末に
「やっぱり友だち来てっかもしんねぇから」
とデイサービスに出かけていった義母。
ソリに乗っけて、トーチャンが表に停まっている車まで引っ張っていった。
バアも、家にいてもつまらないんだよね。

私も出かける予定があったが、この雪では無理は禁物。
私にとって1月は一年で一番長い月だ。
雪と寒さと曇天の、重く暗い毎日がずしっとのしかかって
どうにも気が塞いでしまう。
でも、どうにもならないことを恨んでも始まらない。
なんとか元気を出そう。
何かいいものはないか、と本棚を眺めてみる。


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小林凜君の俳句。「冬」の頁を開く。

肩並べ冬のアイスに匙ふたつ(10歳)

夕日射し冬の一日を回収す(11歳)

オペ受けて麻酔切れたり冬の空(10歳) 

生き延びろ目白の尾羽雪まとう(11歳) 

 (『ランドセル俳人の五・七・五』、ブックマン社、2013)


残されて一人たたずむ雪だるま(11歳)

冬の蜘蛛助けていつか銀の糸(9歳)

休学中冬野に二人と一匹が(9歳)

冬の薔薇立ち向かうこと恐れずに(12歳) 

 (『冬の薔薇立ち向かうこと恐れずに』、ブックマン社、2014)


『ランドセル俳人の五・七・五』の最初に、凜君の言葉がある。

 この日本には、いじめられている人がたくさんいる。
 僕もその中の一人だ。いじめは一年生から始まった。
 からかわれ、殴られ、蹴られ、時には「消えろ、クズ!」とののしられた。それが小五まで続いた。僕は生まれる時、小さく生まれた。「ふつうの赤ちゃんの半分もなかったんだよ、一キロもなかったんだよ」、とお母さんは思い出すように言う。
 だから、いじめっ子の絶好の標的になった。危険ないじめを受けるたびに、不登校になってしまった。そんな時、毎日のように野山に出て、俳句を作った。
「冬蜘蛛が糸にからまる受難かな」
 これは、僕が八歳の時の句だ。
「紅葉で神が染めたる天地かな」
 この句は、僕のお気に入りだ。
 僕は、学校に行きたいけれど行けない状況の中で、家にいて安らぎの時間を過ごす間に、たくさんの俳句を詠んだ。僕を支えてくれたのは、俳句だった。不登校は無駄ではなかったのだ。いじめから自分を遠ざけた時期にできた句は、三百句を超えている。
 今、僕は、俳句があるから、いじめと闘えている。



凜君の俳句を読んでいるうちに、ふうっと胸が広がるような気持ちになった。
いい歳をして、ダダをこねている自分が恥ずかしくなってきた。
トーチャンは鼻歌まじり、除雪機で雪を飛ばしてくれている。

重かった腰を上げて、白菜を漬ける。
立春まであとひといき。
雪のない大都会からやってきてまもなく24年。
とにもかくにもなんとかやってきたじゃないか。

こころの中に育てたい、真冬に凜と咲く、私の薔薇。



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by kotoko_s | 2018-01-24 15:22 | 読む | Comments(10)

夢中

テレビで、鹿児島の福祉施設「しょうぶ学園」の人たちの作品を見た。

4年をかけて重厚な刺繡がほどこされたシャツは
糸の重みで片袖が抜けている。
これを創った作家は幼い頃から
自分で決めた規則的な色彩の配列に従った絵を描いていた。
シャツ全体を埋め尽くすように刺されたリズミカルな色。

ある作家は、自分の作品を「ネコ」と呼ぶ。
布に色とりどりの糸を刺しては小さくくるみ、また刺し、を繰り返す。
時にビーズなどを加えながら、それをさらに布や糸でくるんでしまう。
幾重にも包まれた小さなお守りのようなかたまり。
そこからはみ出す鮮やかな色彩の渦が美しい。

「玉止め」にこだわる作家は。
淡い色糸に無数の小さな玉止めを結んでいる。
それは無限に増殖し続け、どこで完成となるのか見当もつかない。
繊細な玉止め糸に縫いとめられた薄い布きれが、
大海原に浮かぶ小舟のように、部屋いっぱいに広がってゆく。


私はこの番組を途中から見て、釘付けになってしまった。
彼らは一日中、自分の世界に夢中になっている。
ただひたすら表現している。圧倒された。

私たちの日常は「すべきこと」に溢れている。
「やりたい」より、「しなくちゃいけない」ことのほうが優先されている。
もちろん、家族や社会のために力を出すことはいいことのはずだが
ほんとうに無心になって自分自身のためだけに
生きている瞬間がどれほどあるだろう。

彼らの作品を見ながら
私は懐かしさのような熱い気持ちでいっぱいになった。
あそこに帰りたい。
たぶん、ごく幼いころには私もそうだった。
自分のしていることに意味など見つけようとしないで。
作品にするための意図も努力もなく
ただ内側から湧き出てくるものに夢中になっていたはずだから。


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色とりどりのボロを織り込んでいるとき
こころが浮き立つ。
作品を仕上げることは実は結果でしかなくて。
ただ、今、こうして織っていること、この色、この色、と
積み上がってゆくものの中に自分がすっぽり入っていることが嬉しい。

こんな時間を、もっともっとたくさん持とうと思う。
私にとってものをつくったり絵を描いたりすることは
何より自分自身になれる時間なのだから。




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by kotoko_s | 2018-01-08 22:33 | 作る | Comments(16)

マタタビザル

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吹雪の翌朝、雲間からうっすら日が差し始める。
嬉しくて山を下りた。
雪景色がとてもきれいなので途中で写真を撮ったけれど。
どんなに明るく見えても光が足りないなあ。


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除雪車の通ったあとはツルツルだから、緊張しながらそろそろと。
昨年植えられた桐の苗が何本もすっくと立っている。
ここは数年前まで杉木立だった。
間伐されなくなって大きく育ちすぎた杉が光を遮って
この坂道はいつまでも雪が消えず今よりもっと怖い道だった。
だから広々と明るくなり、雪も早く消えるようになって嬉しい。

でも、ここを離れた人たちはたまに訪れると
「あの杉山がよかったのに」と惜しむのです。
郷愁って、そんなものなのかもしれません。

毎冬、大雪で倒れた杉が電線を切って停電になっていたので
電柱は道端に移動されました。
景観は損なわれるけれど、停電のたびに雪を漕いで山奥へと入っていった
工事の人たちのご苦労が少しは楽になったのならいい。


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トーチャンは除雪の合間にマタタビ蔓のザルこしゃえ(作り)。
長い冬は「てわっさ」の季節だからね。


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縁はクマゴヅルを入れてしっかり編む。
蔓などの材料はその季節に山へ行って採集します。
ひと冬に作れる分だけ。


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ふたつ完成しました。
家の中で一番明るい場所で撮ったのですがぼんやり。残念。
みかんやお菓子を盛るのにちょうどいい大きさのめごいザルです。
出来たては白っぽいけれど、使っているうちにあめ色の艶が出てきます。
竹細工より柔らかな手触りで水切れがよく、マタタビザルは台所でも大活躍。


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下は義母が昔編んだマタタビザル。
ほしいという人もいたけれど、息子が買い取って家に置いてくれて本当によかった。
こんなに見事な仕事はもうなかなか見られません。
豆や野菜を入れて今も現役。わがやの自慢です。


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by kotoko_s | 2018-01-04 13:55 | 作る | Comments(20)

新しい


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新年あけましておめでとうございます。

元旦はムラの神仏にお参りに。

まず鎮守さま。
雪のきざはしをのぼっていく。


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ムラの中を歩いて虚空蔵さまへ。








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すれちがうときは譲り合い。

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夜中に野ウサギもおまいりにきました。


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ムラの入口でみんなを見守ってくださるお地蔵さま。

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最後に小高い山をのぼって観音さまへ。




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新しい雪を踏んで
清々しい気持ちになりました。
新しい年ってなんていいんでしょう。
笑顔を忘れないで
明るい日々にいたしましょう。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。



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by kotoko_s | 2018-01-01 11:11 | ごあいさつ | Comments(16)

奥会津に暮らす


by haru
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