いい人。


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絵日記のブログで「障子に絵を描いた」と書いたら
それはどんなものかと興味をもってくださった方々がいて
うれしくなってしまいましたが。
正しくは「絵を描いた障子がはまっている」のであって、『新作』ではない。

それは上のようなものです。
描いてからもう6年、ずいぶん色褪せました。
今回、改めて写真に撮ってみて
これを機に色を新たに重ねてみようかな、と思いました。


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思いつくままに描いた野原の上に
トーチャンが「あそべ あそべ 楽しくあそべ」と書いてくれました。
それを眺めていたら、なんだかこのところもやもやしていたことが
大丈夫になったような気がしました。


「いいお嫁さんって言われたいからやってるんでしょ」とか
「いい人やめればいい」とか
愉快じゃない言われ方をしたことが
もやもやのきっかけであった。
「いい人」というのは元来、褒め言葉であろう。
だがそういう言い方が決して私を褒めてないことぐらいわかります。

結婚するときに何度も言われた、先輩の女性の言葉を思い出します。
「ハルちゃん、ゼッタイにがんばっちゃダメだよ」
なんでですか。
「あんたはやりすぎる」
「一度やりすぎたら、次からはそれがあたりまえになっちゃうんだから」
わたし、そんなにやってないですよぅ。
「やってる!わかるの、私と似てるからさあ」


あれから20年。
どうやら私はやりすぎてしまったらしい。
でもそれは「いい嫁」「いい人」と言われたいからではなく
(言われたら嬉しかった、というのは正直ありますが)
それしかやり方を知らなかった、ということなのです。

それでどんどん行ければ悩むこともないわけですが
やはり、私は無理をしていたらしい。
愚痴をうっかりこぼしたら、先の
「いい人って言われたいからでしょ」が返ってきたわけです。


*


こういうことを言われるのは初めてじゃないけれど
今回はなぜかひどく落ち込んでしまいました。
こんなにがんばっているのに
なぜこんな優しくない言い方されなきゃいけないんだろう。

しかし、しばらくして「ハッ!」と気づきました。

がんばっている、ってのがまちがってるんじゃ?!

彼女の言う通りでした。
私が相手のためと思ってしたことは
実は相手のためではなかった。
私が「今度だけ」「今年だけ」「しばらくの間だけ」と思いつつ
黙ってそれらをやっていたことで
相手は私がまさか無理しているとは思いもよらなかったのだ。

最初から「できません」「実はやりたくない」「半分ならしましょう」など
ホンネを伝えていれば。
相手は怒るかもしれないけれど
私の正直な気持がわかったはずなのです。

私は相手のためにしていたわけではなかったのでした。
「できません」と言えない自分の弱さ。
やっぱり私は「いい人」と言われたかっただけなんだな。
喧嘩が嫌いで、ひとが感情的になる場を避けたくて
自分が我慢してすむことならいくらでも我慢すると思ってきた
あのちいさな私がまだここにいたんだな。
我慢しているから、時々爆発しちゃうんだな。

若い友人の率直な言葉に、初めて感謝することができました。






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さて、今日はそんなこんなで気分が晴れました。
空も明るい、光に満ちた朝。
「お天気やさん」とはよく言ったものです。

古着の処分をしました。
処分といっても、できることなら再利用したい。
織物のヨコ糸を作ります。



綿100パーセントのボーダーカットソー。
胴体部分を二つにたたみ、たたんだ輪のほうからはさみを入れます。
上は少し残して。
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開くと、上下がつながった状態になっています。
端から2本ずつ、つながっていくように切り離していく。
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指で引っ張っていくと
生地が内側にくるんと丸まって、丸い紐状になります。
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タテ糸に織り込んでコースターや小物入れに。

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機(はた)がなくても、ダンボールを簡易織り機にして
小さな楽しいものが作れます。

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くよくよしやすくてイヤになっちゃうことも多々ありますが。

「あそべ あそべ 楽しくあそべ」

これ以上「いい人」にならないよう気をつけて(笑)
こころはいつも
自由でいられることを忘れずに。







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Commented by fusk-en25 at 2017-10-24 23:37
ふんふん。。。身にしみて読みました。
私も「いい人」になる気はさらさらない。でもどこかで「頑張る」
でもねえハルさん。
このちょっとの「頑張る」がほんの少しだけなら。自分を広げることになる。。
ま、私は自己肯定。自画自賛。自己満足の強い人間だから。。ちょっと違うかもしれませんが。。

4、5年前のことでした。
昼間に眠たくて仕方がないと息子にぼやいたら。
ことも無げに「寝たらええやん」って言われた。
「あらそうなんだわ。」ただし続きに「なーにもすることはないやろう?」でしたが。
何もその日にすることはない。確かにね。でもちょっと失礼やな。。って心の底では思った。
でもそれからは眠くなったら、いつでも寝ることにしました。

障子の絵もさることながら。。父ちゃんの字が生きている。

そして色もくすんで来て。。なおさら落ち着いた感じがする。。
Commented by pallet-sorairo at 2017-10-25 09:29
障子の絵、見せてくださってありがとう。
春の野の花とっても素敵です。
fuskさんが言うように、とーちゃんの字と一緒になってできあがった
一つの世界が見えてるような気がします。
20年って、私にも我慢の限度だったことがあります。
でね、愚痴は「うっかり」ではなく、誰かに時々吐き出さなくちゃって思います。
これがけっこう難しいことでもあるんだけれどそうして身軽になるのです。
いまはもう歳をとって強くなって愚痴言うようなこともほとんどないので
優し過ぎるハルさんのそばにいて、
愚痴聴き係になってあげたいなぁって切実に思う朝です。
Commented by kotoko_s at 2017-10-25 20:37
☆fuskさん
「自己肯定。自画自賛。自己満足」
これが根源にあるかないか、が大きなことだと思っています。
私にはない、か、もしくはとても弱いですね。
頑張ることは本来、自分の世界が広がる楽しいことのはずですけれど。
もともとの足元がぐらぐらしているので、その自信のなさが「余計な頑張り」を際限もなく求めていってしまうのでしょうね。

でも、絵や織物などに関してだけは、ヘタだから恥ずかしいとかダメだとか思わないのです。
表現すること、それを人に見てもらえることは喜びなんですね。
これがあって、本当に救われています。

いい息子さんですね。
私にとってはトーチャンがその役割をしてくれてます^^
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-10-25 20:51
春の野原をスキップしながら、ハミングしながら楽しそうに
心も軽く飛び回るharuさんを想ってしまいました。
つくし、レンゲ、タンポポ、ポピー、カタクリの花に、カラスノエンドウ。
みんな歌っているようです♪
いわむらかずお「14ひきのぴくにっく」(春の野原)をつい想ってしまい
ました。
トーチャンの字も味があっていいなぁ!
haruさんに注がれる優しい眼差しと心が滲み出ているような字。
なかなか書けるものではないと思いました。
優しい、なによりもharuさんのことがよく分かっているトーチャンが
いつも側にいてくれてよかったですね。

「人の心はさまざま。思いもさまざま、考え方もさまざま」
いつもそう思うようにしています。
大学入学と同時に都会(和歌山の田舎に比べれば)に住むように
なってから、人間関係で色々あったことを思い出しました。
友達とばかり思っていた人から裏切りのような行為をされたり、
騙されたり、出し抜かれたり……。その都度落ち込みました。
「他人を信用しすぎる。自分を開けっぴろげにしすぎる。他人を警戒しない。
疑わない。知らない人と付き合うときにはまずは疑ってかからなければ」
等々言われました。

まあ、人は人。
ハルさんが言いはるように、「こころはいつも自由でいられることを
忘れずに」かな。
私も機織りしたくなりました♪
Commented by kotoko_s at 2017-10-25 20:55
☆そらいろさん
ご覧くださってありがとうございます。
結婚してしばらく二人暮らしだった時期があり、その頃は「工房」と称して二人の様々な作品を展示していました。
今は別のかたちになりましたが、一緒に「作る」のはとても楽しいです。

よく年上の女性に助けてもらうことが多いのですけれど、やっぱり、そらいろさんのおっしゃるように「愚痴をこぼしてすっきりすること」と言われるんですよ。
でも・・・これが私にはとてもとても難しいのです。
子どもの頃から、愚痴の聞き役だったからかもしれません。
いろいろと難題の多い人生ではあります^^
Commented by kotoko_s at 2017-10-25 21:14
☆PochiPochiさん
ありがとうございます。花の名前をみんな当ててくださって♪
トーチャンの字はご覧のようにヘンテコな字ですが、よく「味がある」と好まれるのです。
なんでもフィーリングの人なので、これもよく見ると「べ」は「で」にしか見えませんね(笑)

「人の心はさまざま。思いもさまざま、考え方もさまざま」
私も何かあるといつも自分にそう言い聞かせるのですが、くよくよしたりぐずぐず考え込んだりしてしまいます。
そういうとき、毎日の絵日記を描いたり、糸や布で何か作ったり、「実体」のあるものに触れると気持がすうっと落ち着いてくるのです。
人の言葉も自分の思いや考えも、その瞬間、瞬間で流れていくもの、変化するものと思えば、いつまでもこだわることもなくなるかもしれません。

そろそろ機の準備を始めようと思います♪
Commented by saheizi-inokori at 2017-10-25 21:18
その障子、夢のなかの世界です。
紐遊びは寄席で見る手品。
僕はいい人にならないでいるのも難しいな。
Commented by kotoko_s at 2017-10-25 22:01
☆佐平次さん
どこまでも花が咲いていて光のふりそそぐ、夢の中ですねえ。
夢や手品の世界って、ないと困りますね。

「僕はいい人にならないでいるのも難しいな。」
佐平次さんにそう言われるとほっとします。
Commented by jarippe at 2017-10-26 06:32
障子に絵を・・・・  なんて素敵な所とでしょう
四季折々の身近な草花がそこには咲いているんでしょう?
そこにまたご主人様の優しいタッチの優しい言葉 いいな~
我が夫は カッチカチの堅物で こういうセンス全くないんです

いい人 そうですねー
私も今振り返って見れば 何故あんなに頑張ってやっていたのか
何故あんなに自分を殺していたのかって思います
でもそれが私なんだって思うんです その方が楽だったように思います
良く思われたいんじゃあなくてそうしていた方が気が楽だったんです
違う生き方があると思いますが・・・・・ 
今では 開き直ってまっいいかー これが私じゃ これで精一杯じゃーってね
 
Commented by kotoko_s at 2017-10-26 08:18
☆jarippeさん
会津の冬は雪に閉じ込められる暗く長い冬。
せめて身近に優しくて強い野の花たちを見ていたくて描きました。
ありがとうございます、トーチャンに伝えておきましょう^^

よく思われたいからなんて、そんな理由だけで自分を殺すことなんてできやしませんよね。
私もそうしたほうが楽だったのだと思います。
我を通すより、相手に従ったほうが波風立たず家庭内は平和で。
でも、時々爆発したり具合悪くなったりしてしまうのは、きっとそういう自分が苦しくなったからなんですね。

「開き直ってまっいいかー これが私じゃ これで精一杯じゃーってね」
jarippeさんがお伝えくださることばに、いつも私は励まされます。
こうしなくちゃいけないということは何もなくて、自由でいいんですよね。
Noを言えない自分も好きになってやりたいと思います。
Commented by hanamomo08 at 2017-10-26 21:10
あ~懐かしい障子の絵にまたあえました。
ありがとう、kotokoさん。

ご主人の文字なんていいの?
私がそう言っていたって伝えてね。

あ~近かったら描いていただくのに・・・・・。
絵がまるでだめな私は指をくわえているだけ。
Commented by kotoko_s at 2017-10-26 22:09
☆momoさん
こちらこそ、またご覧くださってありがとうございます。
ずいぶん色褪せましたが、改めて愛着を覚えました。

トーチャンの字、いいですか?momoさんがそうおっしゃっていたと伝えますね♪

絵は思うままに描いたら楽しいんですよ。
子どもの頃から、絵を描いている時間がもっとも私になれるときでした。
Commented by stanislowski at 2017-10-27 15:22
ハルさんにはお姉さんやお兄さんが必要なのですね。私も妹という位置だけどそう。無いものをくれる、気づかせてくれる人には、そうそう出会えません。また、自分はそういうひと求める欲求が強くて。ははっ。でもずーっとそういう方々といると疲れてきちゃうのも事実。
私の現実の環境は日本語が無く、現地語会話についていけなくて。それがいいのかわるいのか?放って置かれることが多い。
たとえ会話が出来たにしても地域特有の文化が違ったり馴染めない事も有りますしね。
繊細な姉さんには、適度に一人の時間がお薬なのかもね。
Commented by kotoko_s at 2017-10-27 21:56
☆stanislowskiさん
四人きょうだいの一番上だからか、兄や姉がいたらもっと気楽だったかなあと思った時期もありました。
でも、今はあまり相手の年齢を気にしないですね。
私より若いひとでも、私の知らない世界を教えてくださる方々はいっぱいいますものね。

私もこちらに住んで、身につけてきた自分にとっての常識が通用しなかったり、馴染んできた文化が異なったり、決定的に違うと感じることは今でもたくさんあります。
ましてや外国。日本語のない世界に暮らしたことがないので、それはどんなものだろうと、とても私には無理かもしれないと思います。

ひとりきりの時間も絶対に必要なのだけれど、人と共にいたいと思う気持も当然あって。
きっと誰でもそうかなと思っています。
ただ一緒に笑えるだけで、ほっとすることってありますよね^^
Commented by rinrin1345 at 2017-10-29 08:51
はじめまして
障子の絵はいいですね
何年も張替えしてないので、いいアイディア!と感心しました。
こんなに素敵な絵をかいたら、破けても取りかえれなくて困りそう
Commented by kotoko_s at 2017-10-29 09:36
☆rinrinさん
はじめまして、ようこそお越しくださいました。ありがとうございます。

この障子も6年選手で紙自体が黄ばんでいるはずですけれど、絵を描いてしまったことを言い訳に今後も張り替える予定はありません(笑)
うっかり破いてしまったところも、裏から当て紙を張ってそのままです^^
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by kotoko_s | 2017-10-24 22:17 | 作る | Comments(16)

奥会津に暮らす


by haru
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