ことば

大雪警報は一日で解除された。ああ、やっぱり降った。
暮れからほとんど降らず今冬も楽・・・ではなかった。ちゃんと豪雪地らしい冬になりました。
わが家観測所(下の写真 雪に立っている細い棒)ではこの日、積雪125センチ。
雪の重みで桜の枝がざっくりと折れてしまった。

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遠方に住む父は入退院を繰り返すようになった。
世話をする母も父同様高齢だし持病もある。
それでもご近所に助けられながら二人で暮らしている。
ありがたいことです。

今朝も父の入院先にいる母から電話があった。
ケアマネージャーだかなんだか忘れたが、「専門職」の女性から言われたという。

「お子さんが何人もいるのに誰も来ないなんて。
親がこんなになってるのにほうっておいて平気なんでしょうかね」

みんな遠方だし仕事や家族の介護を抱えているし
それでも来てますよと母は言ったらしい。
地域の方々に助けてもらっていると話したら
「他人なんてあてにしないほうがいい。子どもがみるべきですよ」

子どもである私はそんな人に何を言われてもヘでもないが
老いてなおがんばっている、心細さを抱えている女性に対してなんたる言い草か。
想像力がなさすぎる。
見舞いにも来ないなんて、と同情したのだろうが。
単純な決めつけは相手を嫌な気持ちにさせると、「プロ」なら知っていてほしかった。
何より、地域で「他人」同士、助け合って暮らしているということが、この人には理解できなかった。

私が住んでいる山村でも、ある世代の人たちは、こういうことをよく言う。
親の最期までをみるのは長男夫婦の役割であり、実際にほとんどが長男夫婦との同居である。
子どもがいるのに施設に入れた、という言い方をする。
でも、60代の義姉たちの世代は違う。
私が実家に行くことができるのも、よそにいる義姉が助けてくれるからだ。
そうでなければ、家から離れたがらない高齢の義母をおいて、どうして行けましょう。



積もった雪に屋根からの落雪がくっついて家の中が真っ暗。
トーチャンが除雪機で飛ばしてくれました。
私ひとりになったらもうここには住めない。

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ことばというものは、ほんとうに・・・・・・。
おじいさんに会いに、毎日ひとりで通ってくるおばあさんを見て
福祉のプロは「こりゃ気の毒」と思ったのだろう。「ひどい子どもたちだわ」と。
たしかに、それぞれ事情があるにせよ、行かないのは事実なのだから
そう思われてもそれはそれで仕方ない。
だが、そういう言葉を老母に向って投げたことに、私は怒っている。

介護、とひとくちに言っても、その状況や事情は様々。
何が正しくて何が間違っているとは誰にも言えないし、状況は日々変化するものだ。
子であっても立ち入れない部分がある。
したくてもできないこともある。
血縁よりも地縁が頼りになることもある。

真のプロなら、口のきき方に気をつけてほしい。というよりも。
すべて、その人の生きているように表現されるのだろうと思う。
勉強だってしてほしい。
ひとりの人間の背景には、簡単にことばにはできないものがたくさんあるのだから。


雪が落ち着いたら、行くからね。ふたりとも待っててね。
どうぞ守られますように。
助けてくださっている方々に感謝しています。





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Commented by fusk-en25 at 2017-01-14 20:41
他人をあてにしないほうがいい。。
もしも子供がいない夫婦なら。どうするのだろう。。

父に早く死なれ。兄弟もなく。息子はまた一人の私。
しかも他国に住み。。こんな老婆?はどう生きる?

「他人」ってなんだろうね。

10年前に母の葬式を寺でも葬儀会館でもなく実家でやったのだけれど。
それを支えてくれたのは。近親者でも隣人でもない何十人もの友人たちでした。
私は40年近く日本にいないのに。。
Commented by kotoko_s at 2017-01-14 21:55
☆fuskさん
他人をあてにしないほうがいいなら、職業としての介護もいらない、ということにもなります。
生きていく上で大事なのは、家族だけではなく、むしろそれ以上に他人と親しく信頼関係を結んでいくことだと思うのです。

両親は生れ育った場所から離れ、新しい土地に自分たちの終の棲家を持ちました。
そこで出会った友人たちとよい交流を重ねながら、お互いに助け合う仕組みを試行錯誤し、実践してきたのです。
子どもにもできないことを、その方たちがしてくださっている。
感謝でいっぱいです。
これからさらに助けが必要になってくることをどうしていくか、親の気持ちを尊重しつつ、子としてできる限りのことはしたいと思っています。

何十人ものご友人の支えによってなされたご葬儀。
そんな関係を築かれたということ、素晴らしい人生ですね。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-01-15 17:48
"ことば"って難しいですねぇ。
使う人の性格にもよるのだろうけれど、
最近は自分の思ったそのままを言われる方が多いので、
時には腹が立ったり、傷ついたりすることがありますね。
時に若い人看護婦さんやヘルパーさんたちにとって言葉遣いが
大切なのに、訓練されていないのか、わりと思ったままを
言ったり市や組織から渡されたマニュアル通りのことばしか
使わない人が多いですね。
お年寄りの人と話す時にはそれなりの話し方やコツみたいなものがあると思うのですが…
なるべく相手の人の気持ちを考えて話したいと思っていますが、
これもまた難しい。

ハルさんの腹立たしいことは良くわかりますが、
あまり気にせず、
ハルさんはハルさんなりに子供としてできる範囲でお母さんと
お父さんの手助けをすればいいのではないかと思っています。
Commented by kotoko_s at 2017-01-15 19:58
☆PochiPochiさん
仰る通り、高齢の方と話すときの話し方やコツのようなものってありますよね。
「気持ちをわかってほしい」「優しい言葉をかけてほしい」という気持ちは誰でももっているものでしょうし、高齢になるといっそうその思いは強くなるような気がします。
たとえ技術は未熟でも、そういう相手の気持ちに気づくセンスというか、やわらかさのようなものをもっている人に、福祉の現場にいていただきたいなと思うのですが。
むしろベテランと言われるような人の中に、事務的な物言いを聞いたりすることも多いのが残念です。

でも、私もしょっちゅう失敗しているので人のことは言えないのです。
行きたくても行けない、という気持ちがいつもあるせいか、母からこの話しを聞いてちょっと過剰に反応してしまったかもしれません。
そうですね、できることをしていきたいと思います^^
Commented by jarippe at 2017-01-15 20:15
まあ随分なことを言われるその専門職の方ですね
プライベイトの侵害ですよね
お母様もお辛かったことでしょう
思いを馳せるkotoko-sさんのお気持ちお察しします
お母様もお父様もみんな分かっておられます きっと
雪は明日はどんなでしょうね
夕方青空が見えました あーした天気になーれ
Commented by saheizi-inokori at 2017-01-15 21:09
すべては家族で、という考え方がどれだけ多くの、とくに女性の人生を損ねてきたことか!
私も若い頃そんな考え方だったことが慚愧に耐えません。
Commented by kotoko_s at 2017-01-15 21:21
☆jarippeさん
おいでくださってありがとうございます。
専門家なりの、励ますような言葉をかけてくださったならありがたかったのですが。
相手がプロだと思うのでなおのこと、こちらも求めてしまうのですね。

父が回復してきたと聞いてほっとしています。
明日は雪のようですが、今日は青空が見えて嬉しかったです♪
Commented by kotoko_s at 2017-01-15 21:43
☆佐平次さん
色々な支援の手立てが増えてきたとはいえ、まだまだ変われない部分が大きいですね。
実際に、実家のことでは試行錯誤、行きつ戻りつの連続です。
家の中ではどうしても女性の負担が大きくなるのに、それを思い切って手放せないのもまた、女性自身であるということもあります。
家族だと感情が優先して難しくなってしまうのかもしれません。
いろんな人がそれぞれできることを差し出そう、お互い様なんだから、というおおらかな空気になれたらいいなあと思います。
Commented by chene-eichel at 2017-01-16 01:48
今頃気づいてやってきましたー。再開、お住まいの風景を見るのが私もうれしいというか、安心します。勝手にだけど。
妹のつもりで、今日も更新されていれば無事に過せたのだとかなんとか。遠くにいるので口ばっかりですみません。
でも、例えばあちらの会津の兄ィとか、誰かしらハルさんのことは気に掛けてるから、心配しらんなってね。そういう私も誰かの世話になってるからこちらでやっていけてます。そいいった方々に手を合わせ祈ってます。
 私も遠いから、老いた親を思うと、気揉んだり、哀しくなったり、いろいろ。
Commented by kotoko_s at 2017-01-16 22:35
☆chene-eichelさん
おいでくださってありがとうございます。
安心します、とおっしゃってくださってうれしいです。
しばらくの間、絵日記だけをやっていましたら、すっかり写真を撮らなくなってしまいました。
ここを再開したことでまた細々とでも記録ができるなあと思っています。

「心配しらんなって」いい言葉ですねえ。
うちのバアがよく言うんですよ。今日も「オレはこんな雪、ひとっつもたまげねぇ」という昔話を聞いていました。
誰でも、誰かのお世話になって生きているんですよね。

海外にいらっしゃる方々のことを考えたら、私など贅沢ですね。
遠くにいても、心はいつもそこに飛んでいく。祈りって、そういうことなのかもしれません。
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by kotoko_s | 2017-01-14 15:41 | ある日 | Comments(10)

奥会津に暮らす


by haru
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