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ひなのつき

今日は3月3日だが、私は今年も何もしなかった。
どういうわけか、昔からお雛様に関心がない。
だから先日、母から「あなたのお雛様、持っていったら」と言われて吃驚してしまった。
お雛様、あったのか。
昔、伯母が、ガラスケースに入ったお内裏様とお雛様を買ってくれたという。
しかし、それがわが家に飾られていた記憶がない。
母もそういうことに無頓着なひとではあった。

ひなまつりの写真が1枚、残っている。
部屋の壁際に、箱を階段状に重ね布をかぶせたひな壇がある。
そこに並んでいるのはキリンやブタ、サルなどのぬいぐるみ。
その前で、おかっぱ頭にリボンをつけた着物姿の私が
首を傾げて笑っている。
白黒写真だが、その着物の色は鮮やかに覚えている。
赤いつやつやした地に、黄色や白や水色の大きな水玉が描かれていた。

ひなまつり、というと毎回聞かされる話がある。
弟が生まれてまもなかったから、私は3つになる頃だったか。
祖母がひな飾り(ぬいぐるみだが)の部屋に入ったら
ひな壇の下に寝ていた弟がまっ赤な顔で泣いている。
なんと、鼻の穴にひなあられが詰められていた。
犯人は、私である。
着物の色柄ははっきりと覚えているのに、こちらの悪事はまったく記憶にない。
「子どもなんてそんなもんよ。穴があればナンカ入れたくなる」と母は笑うが
幼かった「姉」の私が、突然現れた弟になにも感じなかったかどうか。

このごろは頭もだいぶ寂しくなりお腹も出た弟に会うと
「アネキには何回も殺されそうになったんだぜ」とニヤニヤされる。
坂の上で弟の乳母車の手を放したり
裸足で遊ぶ弟のそばで裁縫の宿題を広げ針を落としたり
弟も覚えているはずもないが、まあ、オソロシイ姉だったねぇ。



お雛様に特別な思い入れのない私だが、おひなさまの本はいくつか心に残っている。
「三月ひなのつき」(石井桃子 作 朝倉摂 絵 福音館書店)が好きだった。
空襲で焼けてしまった大事なおひなさまを忘れられず、新しいものが買えない母。
自分のおひなさまが欲しい、と言い出せない娘。
3月3日に逝った父。
手元にないのでうろ覚えだが、毎年、この時期になると思い出す。
今度、実家に行ったら持ってこようと思う。


三月ひなのつき (福音館創作童話シリーズ)

石井 桃子/福音館書店

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Commented by stanislowski at 2016-03-03 16:21
会津の姉さんは元気かな?と考える。「聞いてもらえる」と、すごく頼りにされちゃう姉さんだからあれこれ抱えてるのではないかと心配。
 ばあちゃん、そり、大丈夫だっかがな?可愛らしい絵だったから微笑ましく読んだけど。頬被り姿に雪掻きした冬の母の姿を思い出しました。ちょっと切なくなる。
こちら、2月の雪がたくさん降ったある日、子どもたちがソリ遊びしました。私の切ない思い出とは対照的に陽気で明るい。
Commented by fusk-en25 at 2016-03-03 18:55
おやまあ
子供の頃。同じようなことをやってたんだ。。。
私はぬいぐるみは熊だけで
ミルク飲み人形やカール人形が主体でしたが。。。
今日はもうとっくに娘を卒業している婆たちで雛の宴をするつもり。
白酒の代わりにビールを飲んで。。。笑。
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-03 21:37
今の子は(あなたのことです)満ち足りているからそんな悪いことしないと思ってましたが。
昔はおもちゃ代わりにしたのですよ。
Commented by kotoko_s at 2016-03-04 08:52
☆stanislowskiさん
ご心配くださってありがとうございます。
あんまり元気じゃないかもですね^^;
いろいろ抱え込まないように意識しているんですけど、性分なんですねえ。

わが家は通りから少し奥まったところにあるので、雪になると車が入れないのですが、ソリって便利なものですね。
そうやってでも出かけられるバアは、まだ元気な証拠です。
今朝もお日様が出てきたのでお隣に遊びに行きましたよ^^
雪は子どもたちにとっては楽しい遊び相手ですね。
もしかしたら、大人になるたびに、切ない思い出が加わるのかもしれませんね。
冬はことに、遠くのひとを思う季節ですね。
Commented by kotoko_s at 2016-03-04 09:02
☆fuskさん
fuskさんがお雛様の記事にそのことを書いていらして、私も「あ、同じようなことをやっている人がいる」と思いましたよ^^
白酒のかわりにビールで宴、そういう雛祭りだったら私もしたいなあ(笑)
Commented by kotoko_s at 2016-03-04 09:07
☆佐平次さん
いつの時代でもきょうだいってそんなものかもしれないですね。
Commented by hanamomo08 at 2016-03-04 15:09
kotokoさんはやっぱりユニークなお子さんだったのですね。
子どもってそんなものかもしれません。

三月ひなのつき 私も持っています。
本棚から持ってきて昨日はページをめくらずに過ごしましたので、今朝読んでいました。
私も実家にあったのを持ってきたのです。
オレンジの表紙で手に取ったらきっと懐かしいでしょうね。
Commented by kotoko_s at 2016-03-04 15:53
☆momoさん
弟や妹が増えるにつれ、一番上だからがんばらなくっちゃと思うようになりましたが、もともとはいたずら好きのヤンチャな子でした。

「三月ひなのつき」お持ちでしたか。華やかなイメージからは遠い印象で記憶していますが、懐かしい本です。
実は、人形というのがちょっと怖いのですが、momoさんのお雛様は優しいお顔ですね。
Commented by hanamomo08 at 2016-03-05 23:13
こんばんは。
私ももともと人形は得てではなく(苦手かな)、母が贈ってくれた雛人形を出さない理由はいろいろ道具があって面倒なのもありますが、あのリアルな顔が苦手なのです。
夜に雪洞で顔が照らされたりするともうだめです。
でもあの土人形はなんだかのほほんとして怖くないのです。
娘もそれが移ったのか、お人形で遊ぶことがなかったのです。
Commented by kotoko_s at 2016-03-06 09:44
☆momoさん
おはようございます。
そうでしたか!お人形が苦手な女の子、ここにもいた(笑)
でも、私も土人形は大丈夫なんですよ。むしろ好きかもしれません。
小さい頃の記憶の中には、人形を抱える自分もいるのです。
でもそれは、好きで可愛がったのではなくて、友だちとか妹のより自分の人形のほうが立派だとかきれいだとか、優位に立ちたかったんですよ。
そういう邪悪な心があったなあって、はっきり覚えています。三つ子の魂百まで、と思うとオソロシイですが、目鼻立ちのくっきりしたお人形はまさに人のようで、自分の心が映し出されるような気がして。
そんなこともあって、人形ってちょっと遠ざけてしまう存在なのかもしれません^^;
Commented at 2016-03-18 10:10
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kotoko_s at 2016-03-18 23:50
☆鍵コメさん
こちらこそ、メッセージをありがとうございました。嬉しいです。
お彼岸に入って暖かくなり、それだけでずいぶん楽になりました。
お日様の柔らかな力ってすごいものですね。ありがたいです。

そうでしたか。
どうぞゆっくりとお休みになれますように。
私のほうこそ、いつも感謝でいっぱいです(^^*
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by kotoko_s | 2016-03-03 15:42 | 読む | Comments(12)

奥会津に暮らす


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