ハーブティ

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友人が父親を亡くした。

長い闘病があり、家族にも覚悟ができていた。
もっとも親しい人たちに囲まれて、穏やかな旅立ちだったと聞く。

肉親の最期に立ち会えたことは
幸いだった、と言えるのかもしれない。
重い病状ではあったが、痛みのない最期だったことが
救いだと友人は言う。
「自分なりには頑張って看護したかなと思う。なので、そんなにガッカリしていません」

気持は計り知れない。どんな言葉をかけてもいけないような気がして
青い桔梗の絵葉書に、ただお悔やみだけ書いて送った。



                   *



遠方に用事があって早めに家を出た。
いつものように、コンビニのパーキングで母に電話をする。
今日の母は、少し気弱になっているようだ。
あたりまえだよ、おっかさん。あなたみたいにできるひとはいないのだから。
どうしたことか、今日は心からそう思えて
母をうんと褒めた。
母に褒められたくて堪らなかった娘が。


すんなりとはいかない母娘だったよね。
いい歳をして、大人になれない娘だから。


姑の話ばかり聞いて、活字にもして 
みんなに褒められた。でも
おかあさんの人生は一度もちゃんと聞いたことがなかったね。



                  *



種を蒔いたカモミールがひょろひょろ育った。
切って束ねて干して、刻んで熱い湯を注いだら

日向の匂い。
遠い日の、あの匂いだ。






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by kotoko_s | 2015-08-04 22:13 | ある日

奥会津に暮らす


by haru
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