遠くの冬

母と電話で話す。明るい声に安堵する。
今日の母は元気そうだ。
「今年は寒いしね、雪がこんなに多いの、初めてだわ」

父と母が信州の高原に住みはじめてから、30年ほどになるか。
東京で生まれ育った両親が、縁あってその場所を終の棲家と決めたとき
やがて今のようなときがやってくると誰も想像しなかった。
父も母も元気で、雪かきさえも楽しむ体力・気力があり、忙しかったから。

母は数年前、膠原病になった。
幸い、薬が体質に合ったのと、食べること、休むことを大事にしてきたおかげで
無理をしなければ普通の生活を送れるまでに回復した。
薬の副作用で味覚がほとんどなくなったのは、料理好きの母にとって残念なはずだが
体の痛みがない、ということは何より救いだ。

持病のひとつ、ふたつはあったにせよ、80を越えて元気でいてくれるのはありがたい。
と思っていたら、今度は父が病気になった。
母と同じ免疫系の疾患だという。
庭いじりや散歩が好きなひとだから
雪がとけたら、また元気に歩けるようになるといいのだけれど。


結婚してから、盆と正月、そして雪の季節には里帰りしなかった。
でも、去年の今頃は、珍しく雪が少なく(ここにしては)思い切って帰省した。
今年はどうかな、と様子を伺っているけれど、明日からまた雪が続くらしい。

「おとうさんがなんにもやってくれないのよ。
おかあさんだってたいへんなのに。ほんとうにイヤ」

口を開けば父への愚痴がお決まりだった母が
父が倒れたらむしろ元気になったような気がするのは
娘のイジワルだろうか。
イヤ、おかあさん、がんばれ。
雪がちっと落ち着いたら加勢に行くから。

そばにいたからといって、何ができるわけでもない。
でも、行きたい。

2月なんてすっ飛ばして、早いとこ、春よこい!


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Commented by saheizi-inokori at 2015-01-27 10:56
そりゃ行ってあげるのが最高です。
お父さんもどんなに元気が出ることか、お母さんは言うに及ばす。
帰ってあげられるところがあるのがうらやましいくらいです。
Commented at 2015-01-27 11:31
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kotoko_s at 2015-01-27 20:20
☆佐平次さん
本当にそうですね、両親がそろってそこにいてくれるというのはありがたいことですね。
雪の具合をみながら、予定をたてたいと思います。
こういうことになると、奥会津はちと遠かった、と思ったり(^^*
Commented by kotoko_s at 2015-01-27 20:36
☆鍵コメさん
そうでしたか。それはご心配だったでしょう。副作用も大変だったのですね。
自己免疫疾患は様々な症状があるようですが、私の母はリューマチ性多発筋痛症と診断されました。ムーンフェイス、躁鬱のような気分障害など、ステロイドの副作用が強く出た時期を経て、今は味覚障害のほかはなんとか落ち着いています。
父も同じ症状ですが、母よりもゆるやかに進行していたためわからなくて、その上、もともと自分勝手なひとなので、てっきりわがままで動かないんだと思っておりました(笑)
おっしゃるとおり、この病気はストレスがとても関係するようですね。両親はしばらくちょっと大変なことにかかりっきりだったので、これからは楽しいこと、好きなことが少しでもできるよう、助けたいと思っています。
そのためにも、子どもは元気でいなくては。明日からまた雪が続くようですが、ちょっとでも行こうかな、と思ったりしています(^^*
Commented by sheri-sheri at 2015-01-31 15:48
ご両親の症状が少しでも良くなられますように。こと子さんも深呼吸しつつお身体大切に。帰られたらご両親も心底ホッとして笑顔いっぱいでしょうね。
Commented by kotoko_s at 2015-02-04 11:58
☆sheri-sheri さん
お見舞いいただきありがとうございます。
いつもよりバタバタ動いた里帰りだったにもかかわらず、ゆとりのようなものを感じて不思議でした。こういうときこそ、深呼吸して自分の体も大切にしなくてはいけませんね。行けてよかったです(^^*
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by kotoko_s | 2015-01-27 01:13 | ある日 | Comments(6)

奥会津に暮らす


by haru
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