只見川

某所に寄る。先日の段ボール裂き織のことを話す。初めて体験したEさんは、家に帰ってからも夢中で織ったとのこと。「実際にやってみるとわかるねえ。これはすごくいいわ」と言う。ここでするだけじゃなく、少し遠く、もっと広く、といろいろ話した。

もう3月だからハイネックはやめて、久しぶりにクルーネックのTシャツを着たが、やっぱりまだ寒かった。スカーフを巻いても首の後ろがすーすーする。
隣町のスーパーに行く。雪は舞っているが、空は明るんでいる。道も乾いているから運転がとても楽だ。只見川を横に見ながら走る。柳津のあたりから水量が増える。エメラルドグリーンの川面が岸辺の雪を映して夢の世界のよう。うっとりする。
3年前の豪雨災害のあと、まだごく一部だが、ようやくこの風景が戻った。豪雨で氾濫した後、川岸はむき出しの土の色のまま、ところどころ青いビニールシートがぺったり貼りつき、護岸工事の重機が何台も川べりを行き来していた。
水かさの減った川は景色が一変した。川底に下りていけるほど幾重にも削られたような明るい土の段々。河岸段丘とはこういうことかとよくわかった。昔はそこに集落があった、これが本来の只見川だよ、と古老に教えられた。
でも私はそれを知らない。いつまでたってもこの景色は見慣れなかった。やっぱり満々と水を湛えた只見川がほっとする。でも、これは自然の姿ではない。ダムで水量を調整されている川なのだ。そうと知っても、きれいだなあと思う。きれいだと感じることが、悪いような気もしながら。

買物をすませ外に出ると吹雪に変わっていた。細かい雪の礫が真横に飛んでいく。風が冷たい。首をすくめて車まで走り、エアコンをかける。音楽が流れる。今、車で聴いているのは「RENT」。好きな映画だった。その中でもお気に入りのナンバーを何度でも繰り返し聴いている。

ムラにさしかかると雪は静かになった。スローモーションのようにゆっくり、ゆっくり舞っている。空中で止まっているみたい。車庫から重い荷物を両手にさげ、傘をさして家まで歩く。吹雪がやんでよかった。
夕飯は久しぶりに、夫の好物のハヤシライスを作った。厚揚げの煮ものもおいしくできた。
夜中まで、少し無理して仕事をする。夜は一番、落ちつく。
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by kotoko_s | 2014-03-03 23:13 | ある日 | Comments(0)

奥会津に暮らす


by haru
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