2017年 07月 30日 ( 1 )

自分のために


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先日、胆のう摘出手術のために入院した。
胆のう摘出というとなにやら恐ろしげだが
友人にもいるし、何より家族の半数はやっているので
私にとってはさほど特別感がない。手術も腹腔鏡だし。
胆石はあっても症状がなければ経過観察でいいが
私は何度か症状が出ていたので、胆のうごと取ることになった。
昔は石だけ機械で砕いたり薬で溶かしたり、といったこともあったようだが
再発の恐れもあるので最近は胆のうごと取っちゃうのが主流らしい。

腹腔鏡手術は20年近く前に一度体験している。
退院のとき、穿いてきたジーパンのボタンが留められなかったので
(おなかがふくれているし、おへその傷が痛い)
今回はワンピースを用意した。
スリッパは危険なのでかかとのある靴にしてください、というので
旅行用のきれいなブルーの室内履きにしたらこれが軽くて便利だった。
使い捨てにして惜しくない安さだったし。
と、入院に向けての買物もなんとなくわくわくする。
不謹慎かもしれないが、このところ疲れもたまっていたので
いい骨休めになるなあとちょっと楽しみにしていたほどだ。

当初、術後2日ぐらいで退院も可能と聞いて、あわてて
「先生、できることなら1週間は入院させてください」とお願いした。
「帰ったらどうしても動かなくちゃならないので」
女性は皆さん、そうなんですよね、と優しい先生は笑って
ベッドが空いていたらOKですと言ってくださった。
バア、トーチャン、ごめん。

結局、回復状況もみて6日目に退院したが
あんなに休みたかったのに、退院当日は回診前に早々と着替えてしまったくらい、早く外の空気に触れたかった。
体はもちろんだが、なんとなく自分の中身が生まれ変わったような気がして、早くそれを確かめてみたいような不思議な心持ちだったのだ。


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命に関わるような病気ではなく短い期間だったが
今回の入院はとても大きなことを教えてくれた。
入院は(検査入院も含めてだが)今回で6度目である。
考えてみると、自分で思っていたほど私は頑丈ではなかったのだ。
昔からよく「無理しないで」と言われていた。
そう言われても、自分では無理をしている自覚がない。
どこまでが大丈夫で、どこからが無理になるのかがわからない。
けれども、この入院中にああそうだったんだ、と気づくことがあった。

手術の翌日の晩、微熱と頭痛で眠れなかった。
術後は熱が出ると知っていたし、頭痛は前からだし。
だから私は我慢した。
我慢して、でもどうしても我慢できなくなって、ナースコールを押した。
看護師さんに、いつからですか、と聞かれた。我慢しないでくださいね。
痛み止めの薬と冷たい枕をもらって、ようやく眠ることができた。

翌朝すっきりと目覚めて、とても気分がよかった。
体が楽だとこんなに気持ちのいいものなのか。
そういえばいつもなんとなく不調を抱えていたなあと思った。
昨夜、なぜ苦痛を我慢していたんだろう。
苦しいと訴えて助けを求めることを、なぜためらっていたのだろう。
これまでの生き方の癖のようなものがいろいろとよみがえってきて
あのときも、あのときも、と思い当たった。



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自分を後回しにして頑張らなくてはならない時というのが結構ある。
そういうときはまた力も湧いてくるもので、多少の無理もきく。
でも、それが常態化してしまったら
後回しにされた自分はどこで休むのだろう?

あんまり自分のことをちゃんと考えてこなかったんだな。
無理かどうかもわからなくなるほど、身の丈以上に頑張りすぎていたんだな。
私はいったい何が不安だったんだろう。
頑張らないとダメだと自分を駆り立てる不安は、どこからきているんだろう。

そうか、やっぱり、誰かに認められたかったんだな、というところに落ち着くまで、暇にまかせて検証していた。
辿りついたのは、「自分のために生きよう」であった。

自分のために時間を使うことにいつもうしろめたさを感じてきた。
楽しむことに罪悪感があった。
これは私の成育歴とも関係があるだろう。
だから気づいた時点でそんな思い違いは手放していいはずだが、いまだにそれがうまくできないままだったのだ。
「ひとのために」「社会のために」が幼い頃からの母の口癖だったが。
真の意味でそれができるのは、自分自身を大切にできる人である。

入院というのは非常事態で、家族には心配も世話もかけたが
おかげさまで大切なことを学んだ。
何か特別なことができたり人から認められることは嬉しいことではあるけれど
それよりも。
自分の心身をできるだけ安らかに健やかに保ち
素直に心を開いて、人に甘えさせていただくことに感謝できる。
明るい心持ちの人間になりたいものだと心から願ったことでした。


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何かのご参考までに。
実は数年前に胆石があることは知らされていた。
痛くなったら来てくださいと言われていたのをすっかり忘れ。
食べ過ぎたり油モノを摂ったあと必ずもたれや吐き気や痛みがあったのを
市販の胃薬は効かないとか、あの店の油は古いんだとか、とにかく何かのせいにして、決して自分の胆のうのことは考えなかったのである。
胆のう炎の痛みは激烈だといわれるが、それは急性の場合。
私のように痛みに鈍かったり、我慢できないほどではない場合も症状は出ているのです(主にみぞおちから右側、背中なども)。
また頭痛は首の痛みからきているのですが、最近はひどくなっていて。
これを機にパソコンに向かう時間も減らし、生活を変えようと考えています。



いろいろ反省し、心から感謝いたします。
長いものをお読みくださって、ありがとうございました。






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by kotoko_s | 2017-07-30 14:06 | ある日 | Comments(18)

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by haru
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