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2月最後の日は輝くような青空が広がった。
朝、義母の薬をとりに山を下りる。
玄関から表までの雪道もすっかり固く締まったから、長靴はやめて普通の靴を履く。
足首のあたりがちょっとすうすうするけれど、軽い、軽い!
雪を渡ってくる風の鋭さ、頬を刺す冷気。
それでもこの明るい空!まぶしい光。
なんという恵みだろう。

2階の窓を開け、洗濯物を干す。
カタユキの上を縦横無尽に走るケモノたちの足跡。
遠くで除雪機の音が響く。

午後、いつものように仕事を始めるが、部屋一杯に差し込む光にそわそわする。
とてもじゃないが、こんな素敵な日にパソコンなんかにつきあっていられますか。
袋とカメラを持って出かける。
1週間前に見かけ、そのあとまた雪に埋れたふきのとうを摘みに。
毎年この時期になると最初に歩いてくるのがこの場所。
雪どけ水でぬかるんだ黒々とした土の中に、鮮やかな黄緑色がいくつも出ていた。
道の脇の雪はまだ胸の辺りまである。この重い雪の下でよくぞ生きていたものと思う。
満身創痍といった感じで頭をもたげた春一番の恵みは、今夜の分だけ摘む。
義母の好きな天ぷらでいただきます。

考えてみれば、本格的な冬は根雪になる12月から約3ヶ月なのだ。
その時間を超えれば、必ず冬は終る。
どんなに暗く厳しい季節にもきっと終りがくるのだ。
この冬も長かった。
行きたくとも行けない場所。
会いたくとも会えない人。
信じることと耐えることと。
冬は祈りに似ている。

約束を違えずに訪れた今年の春の光に、なんだか泣きそうになった。
ありがとう、ありがとう。
みんながんばってきたんだね。





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Commented by saheizi-inokori at 2017-02-28 21:45
おめでとう!
温かい東京にいると春を目出度いと思うほどの感性はないのです。
暖かい日の雪って、ちょっと匂わないですか。
無臭の匂いとでもいうか。
Commented by saheizi-inokori at 2017-02-28 21:46
あれはお日様の匂いが反射するのかなあ。
Commented by kotoko_s at 2017-02-28 23:22
☆佐平次さん
ありがとうございます!^^
私も東京にいた頃は、むしろ春よりキリッとした冬のほうが好きなくらいでしたが。
こちらに来てから一年のうちで春が一番好きになりました。

そうです、そうです、匂いがするのです。
ああこういう日の匂いだ、これだこれだと鼻をクンクンさせて歩きましたよ。
「お日様の匂いが反射する」―いいですね♪
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-02-28 23:31
『光』
こちらでも近頃は"春の光"だなあと思っていました。

雪に閉じ込められての冬ののちに感じる光は、
まさに天からの光と感じるのでしょうか?
冬の晴れた日、2階のベランダから大阪湾の海水がキラッと
光るのが見えます。また雲の間から海に向かって太陽光線が差し込んでいる光景もよく見ます。
天から降りそそぐ光。
そう思うときです。
春だなぁと感じるときです。
いよいよ "Wonter is over. Spring has come!"ですね!

Commented by fusk-en25 at 2017-03-01 01:13
あーまちどうしいっと思ってたら。いつのまにかやって来ていて。。
弥生の字面にも甘やかな気分になって。
「まーた木の芽立ちや」と息子にに冷やかされながら。
やっぱりウキウキもしています。
Commented by stanislowski at 2017-03-01 03:16
昭和村のあちらも眩しい青空が広がっていました。すごく陽が強くてこれは春の光ですね。
会いに行けそうな距離でも雪が妨げになって、ハルさんにとってこの冬が長かったのだなぁと感じました。ご家族のこと心配ですものね。
今日、たまたま電話した時間が震度5の地震の揺れの直後でドキドキしました。ご無事でありますように。
Commented by kotoko_s at 2017-03-01 09:34
☆PochiPochiさん
雪の壁に取り囲まれるような冬のあとの暖かな光に、心の底からしみじみとありがたさが込み上げてきます。
ときがくれば必ずこの雪も消えてしまうのに、それまでの時間の長いこと。
でも今日から3月。まだ降るでしょうが、もう大丈夫です。

そちらでは海が見えるのですね。
私は海の見える場所にいたことがないので、どんな感じかしらと想像します。
広々ときれいでしょうね。
いよいよ、春ですね!
Commented by kotoko_s at 2017-03-01 09:40
☆fuskさん
「弥生」ですね、そういえば。
外国にお住まいの方のほうが日本の言葉に敏感かもしれないですね。
3月は、日本では別れの季節でもありますが、雪解けも始まり、新しい季節に向って心が一歩前に進むような気がします。
「木の芽立ち」ですか^^
私も春といったらもう、何か落ち着かなくなって。
アンバランスさもまた、この時期ならではかも♪
Commented by kotoko_s at 2017-03-01 10:10
☆stanislowskiさん
来る日も来る日も暗く重い曇天だったのが一変、この光の強さには毎年のことながら新鮮な驚きを覚えます。
本当に嬉しい♪ 
もともとうつ器質なのが、冬はこの閉塞感にどうしても元気がなくなってしまいます。
実家もそうですけれど、大切な友人やお世話になった方など、生きているときしか会えない、ということをこのごろよく思うようになりました。
色々な事情でそれが叶わないのもまた仕方ないことなのですが。

昨日の地震はここでも長く揺れました。
3月になりましたね。いろいろなことを思いつつ迎えています。
Commented by pallet-sorairo at 2017-03-01 11:44
>2階の窓を開け、洗濯物を干す。
>カタユキの上を縦横無尽に走るケモノたちの足跡。
>遠くで除雪機の音が響く。

一編の詩のようなまぶしい景色が目の前に広がる。
私も、なんだか泣きそうになりました。
Commented by kotoko_s at 2017-03-01 21:40
☆そらいろさん
日に温められた雪原がきらきら輝いています。
森の生きものたちも嬉しいだろうなあと勝手に想像しています。
嬉しい季節の到来。
ちょっと出かけたくなりますね♪
Commented by jarippe at 2017-03-03 17:36
このところの暖かさで雪解けも進んでいることでしょうね
雪の下の黒い土 なんだか愛おしい感じさえしますよね
そこに緑があったらニッコリしてしまいます
Commented by kotoko_s at 2017-03-05 16:30
☆jarippeさん
お返事が遅れました。
昨日一泊で会津を離れたのですが、先ほど戻ってきたらずいぶん雪解けが進んでいて驚きました。
土の色が見えると本当に嬉しいですね。
のぞいた緑に、この重い雪の下でよくぞ、と愛おしい気持ちになりますね。
Commented by hanamomo08 at 2017-03-06 22:24
こんばんは。
>約束を違えずに訪れた今年の春の光に、なんだか泣きそうになった。
ありがとう、ありがとう。
みんながんばってきたんだね。

本当にそんな気持ですよね。
久し振りに東京へ行って空気の乾燥に驚きました。
帰ってきたら空気がしっとりしていて一安心でした。
雪原に木々の陰がうつってなんて美しいのでしょう。
これは雪国の人たちへの光のご褒美ですね。
Commented by kotoko_s at 2017-03-06 22:45
☆momoさん
こんばんは。
空気の違いは本当にはっきりわかりますね。
こちらではまだ雪に囲まれている時期に東京へ行くと、同じ国かしらと思うほど、何もかも違う風景に吃驚してしまいます。

雪国。そこに生れ育った人たちに、私は憧れのようなおそれのようなものさえ抱きます。
何年住んでも、私はやっぱりこの地の人にはなれない。
冬がくるたび、そう思います。
でも、長い冬のあとの春の訪れを、こんなに毎年新鮮に喜べる自分になれたことに、何かとてもありがたい気持ちになります。
本当に、光はご褒美ですね。
また空が変わるようですが、もう啓蟄を過ぎましたものね。
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by kotoko_s | 2017-02-28 16:11 | ある日 | Comments(15)

 あれこれ


by haru
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